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1 白衣の真面目な勤め人

上司へ

直接送るのは怖いから、此処で伝えさせてもらいます。特に返事を期待する訳でもないんスけど。


ずるい。
なんなんだ、アンタは。なんでそんなこと言うんだ、今更。
信じられる訳なんかない。この、馬鹿巻き毛…っ。そうやっていつもいつもオレを掻き乱して…!


……もう好きなのか嫌いなのかもわからない。ただ、戻りたくはないと思う。
とっくに思い出にしたつもりだったのにアンタの言葉見て目から水出るんスけど。なんなんだ、畜生。


オレには大事な人が二人います。アンタに対するような感情で大事だ、と言ってるんじゃない。どちらも友達に近い関係の、かけがえのない人。アンタと違って律儀で優しい。
……どうしてアンタにばかり惹かれていたんでしょうね。彼等はアンタと離れる前から付き合いがあったのに。


あー…二度と話しかけないって決めた筈が…馬鹿かオレは。


お願いだから、幸せになって下さい。
直ぐじゃなくていい。もっとずっと先でいいから。一人きりでいないで下さい。
罰なんか、オレは望んじゃいない。

オレにした事を二度と繰り返さないで、大事な人をただ大事にして、笑っていて下さいよ。


ねえ、室長…。
2 巻き毛の室長
…ひどいなぁ、馬鹿なんて。まあ、言われても仕方ないけど。あと巻き毛は意外と気にしてるんだからね?…まあいいや。

…本当に馬鹿だね、リーバー君は。でもボクはそんなキミの馬鹿な優しさや甘さも好きだよ。

ボクはね、幸せになっちゃ駄目なんだよ。
キミにも嘘ばかりついていたんだから。
キミより好きになった人なんていなかった。
それどころかなりきりからほとんど手を引いていたからね。

ただ怖くなったんだよ。
ボクは臆病だから。
傷付くのが怖い卑怯ものだったから。
実はそれだけだったんだ。

愚かでしょ?
そんな愚かなボクのたった一つの願いだから。

……キミに幸せになってほしい。
3 部下
オレは、幸せになりますよ。なれますよ。アンタがいなくたって。
オレにもアンタにも弱さはあって、だけどオレはアンタより強いから。


一途さと優しさだけが取り柄の、お人好しで馬鹿なオレはどうしても願わずにはいられない。アンタにも幸せでいて欲しい。


オレより好きになった人がいなかった?冗談言わないで下さいよ。
……本当だったとしても信じない。信じられない。どうせまた利用しようとしてるだけなんでしょう?
ははっ、…ただただ、昔はアンタが好きで、嘘も含めて好きになりたかった。裏切られたって疑いながらも信じ続けて。
今はこのザマだ。何よりも、怯えが先に立つ。


好きとか、言わないで下さい。


そうやって、馬鹿みたいな義務に捕われて悲愴感に浸ってる暇があったらさっさと新たな出会いでも探せばいいんですよ。
この世界から離れるんだったらオレの事なんか忘れちまえばいい。早く、過去にして下さい。


いつか、去ろうとするアンタに押し付けるように幸せであれと願ったのは別れた後もアンタの中に残りたかったから。
だけど今は、心の底から願う。
作ってない笑顔をオレじゃない誰かに向けていて欲しい。今は無理でも、いつか。オレの事は奥にしまって。
約束して下さいよ。


誰だって怖いんですよ。
傷つけずに愛するのはとても難しいから。
アンタはチャンスを得たんですよ?傷つけた経験を、新たに好きな人を泣かせないようにする事に生かすチャンスを。
無駄にしないでくださいよ。
オレと出会って、一瞬でも愛しく思って、傷つけた事。傷つけることで負った傷も、あるでしょう?
まだ、先は長いんだから…。
4 部下であり、かつての恋人
796300
初めて踏みました。キリ番。個人宛ての所で報告、記念に書き込みなんて無粋な気もしなくもないけど。


いい機会だし。もう多分アンタは返事するつもりないんでしょう?いや…決めつけちゃ悪いか。だけどせっかくだから綴らせてもらいます。

終わりにしましょう?
いえ、終わらせることに決めました。
このまま言葉を交し続けたとしても今度はオレがアンタを傷つけてしまう。一緒にいる覚悟もないのにそれは、決して良いことじゃない。

もう、公の場にアンタへの言葉を残すことはしません。お別れです。多分、永遠に。

…オレに捕われていてくれたこと、嬉しかったッス。もしそれもまた嘘だったとしても。
オレはアンタを信じられない。そうさせたのは、アンタだ。
好きだと言う言葉、そうだったら良いと思う反面、少し辛い。ずっと報われない想いに苦しめられていたから。
だけどそうなら、アンタはもっと辛いんでしょう。好きな相手に信じて貰えない、なんて。罰としては少し、重すぎますね。


好きでしたよ?
ただただ、話しているのが楽しかった。一番でないと知っていても、好きだと言われれば幸せを感じた。
一緒にいたかった。振り向いてくれなくても。

反面……寂しかった。苦しかった。嫌いだと、思った。


この想い全てが錯覚だったとしても、単なる依存だったとしても、涙を流したり微笑んだりした事実は確かに在る。
貴方に会えて良かった。貴方に恋して良かった。
たくさんの嘘を重ねさせてごめんなさい。

さようなら。
自分ばかり想いを吐露して楽になろうとするオレを許して下さい。
お元気で。
5 我儘室長
さよなら
有難う
ごめんね

これ以上言い表せる言葉は見つからないからこれだけで。
6 我侭室長
季節は巡り。

まあキミはもう見てないだろうし、見ていたとしてスルーしてくれればいいから、言葉を残すのを許してほしい。

あれから時間が経って…っていうほど経ってないのかな?ボクの好きだったあの歌手の曲をまた聴くようになって。色んな人と出会ってお別れして。

色んなことが見えてきたんだよね。もちろんそれは思い上がりかもしれないけれど。

ボクはキミが好きだった。いや、今でも好きだよ。ただあの頃のボクは好きだから傷付けたかったし苦しめたかった。確かめたかった。ずっと追ってきてくれると信じたかったんだろうね。今はそれがどんなにキミを悩ませて苦しめて追い詰めていたか分かるようになった。

ボクはキミが好きだよ。昔も今もこれからも。

キミのいう「幸せ」があるとしたらきっとこの感情なんだろう。だって今になってやっと、ボクはキミを心から愛せるんだから。
キミが望んでいた答え…他の誰かに作っていない笑顔を向けること、は残念ながら出来そうにないけれど、やっとボクは幸せになりました。こうして今もキミを好きでいられて。思い出の中のキミがほんの一瞬でも笑うように、生きられるから。
それがとても嬉しいから。
大好き、リーバー君。
7 リーバー
とうに終わった恋を、こんなタイミングで思い返す事になるなんてな…あ、いや、こっちの話ですけど。

お久しぶりです。
出てくるのは本当に久々で、もうこの口調にも違和感を覚える程。此処にだってしばらく来てなかった。

幸せだと言うその裏に辛さが隠れてやしないかと疑っちまうのは、オレが心配症なだけなんスかね。

こっちにも色々な事がありました。
…もう、あの頃の激しさは思い出せません。
お互い、変わったんでしょう。

愛を返せないのに好かれるのはほんの少し苦しいですね。でも想いを強制的することはできないから何も言いません。
今なら、穏やかに話せるかもしれない。もう二度と恋慕うことはないでしょうけど。

通信ゴーレムの周波数は、変えていませんよ。アンタのものも消せずにいます。
そっちがどうなのかはわからないけど…アンタにまた、大事な人ができたら、あんなこともあったなって、思い出話でもしましょうか。

残酷な事をしているかもしれないのは百も承知。本来オレは自分の欲に素直で我が侭なんスよ(笑)
じゃあ。
8 コムイ・リー
うわ…びっくりした。
もうその一言だよ。
元気だった?

大丈夫、ボクは今は幸せだって言ったでしょう?…というより、ボクはあの頃から本当はきっと幸せだったんだよ。誰のことも考えなければ。

ああ、それも大丈夫。最初から愛を返すことを要求して書きこんだわけじゃないから。ただ気付いたことを書き連ねただけ。だって好きとか嫌いとかって相手に強要するものじゃないでしょ?

ボクは残念ながらちょっとした事故にあってね…ゴーレムは破損、データは木端微塵。あれ、こっぱみじん、ってこれであってたっけ?(笑)


まあそういうわけでボクは元気です。
我が侭なリーバー君もたまには可愛くていいんじゃない?(笑)