18 無名さん
(久方ぶりに目を開くとススや塵で死化粧を纏った薄い本が焼却炉に投げ込まれていく様子が見えた。もう少しと経たない内に自分も彼らと同じ道筋を辿るのだろう、次々と焼却される萌えない同人誌を他人事のように見ていると遂に自分の番が回ってくる。焼却炉へ放り込まれた彼が最期に思い出したのは、〇女子の胸に抱えられ誇らしげな表情をした大手サークルの18禁王道BL同人誌の姿と、本が売れず人知れず涙する己の産みの親の姿だった)
…はは………俺、……い…………あ……みた…………いや……ご………………な……あ……………………………………………
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