18 無名さん
[あけれません]
俺の姉ちゃんの体験した話。
真冬の物凄い寒かったある夜。
姉ちゃんがベッドに寝てると、自分の頭の横で何かバタバタ音がする。
「うるさいなー」
と思いつつ、何かを確認しようとして目を開けようとしたが目が開かない。
同時にバタバタという音がだんだんデカくなる。
「うわー何?何?」
って姉ちゃんが焦っていると、いきなりその何かが胸に乗ってきた。
ピョンピョン跳ねて、キャッキャッ笑ってるらしい。
明らかに小さい女の子の声だ。
もの凄い汗をかきながら、姉ちゃんがわけわかんない念仏を唱えてると、
「目を開けて見て」って言うんだって。
姉ちゃんが
「あけれません…」
と呟いてみると、その何かが
「目を開けて寝ると、まーるいお菓子が貰えてね。大丈夫なの。だからまーるいお菓子が貰えてね、大丈夫なの。」
と繰り返す。
姉ちゃんが無理だと思いつつ目を開けてみると、そこにはどこにでもいそうな女の子が、馬乗りになって姉ちゃんの上に乗っていた。
姉ちゃんは気が遠くなって、そのまま意識を失くしたそうだ。
次の日姉ちゃんにその話を朝から聞いた。
「ねーよwwwwwwwwww」
って俺が笑いながら茶化すと、
「そうだよね?サーセンwwwwwwwwww」
って姉ちゃんも笑ってた。
それが、姉ちゃんと喋った最後の会話だった。
姉ちゃんはその日の通学中に車にひかれて死んだ。
目を見開いて。
葬式の時にお供え物の準備をしてると、
親戚の女の子が俺のとこに走ってきた。
「これね、みっちゃんがね、お兄ちゃんに渡してって」
って言うから、俺はテッキリその見知らぬ親戚のみっちゃんて子が俺にお菓子をくれたんだなって思って、「ありがとう」って受け取った。
気になって「みっちゃんって誰?」って女の子に聞いてみると、
「みっちゃんはね、押し入れの中に住んでるから、外に出れないんだって!でも、もうすぐ出れるって」
俺はそれ以上何も聞けなかった。
女の子のくれたお菓子は、丸くて旨そうなまんじゅうだった。
俺の姉ちゃんの体験した話。
真冬の物凄い寒かったある夜。
姉ちゃんがベッドに寝てると、自分の頭の横で何かバタバタ音がする。
「うるさいなー」
と思いつつ、何かを確認しようとして目を開けようとしたが目が開かない。
同時にバタバタという音がだんだんデカくなる。
「うわー何?何?」
って姉ちゃんが焦っていると、いきなりその何かが胸に乗ってきた。
ピョンピョン跳ねて、キャッキャッ笑ってるらしい。
明らかに小さい女の子の声だ。
もの凄い汗をかきながら、姉ちゃんがわけわかんない念仏を唱えてると、
「目を開けて見て」って言うんだって。
姉ちゃんが
「あけれません…」
と呟いてみると、その何かが
「目を開けて寝ると、まーるいお菓子が貰えてね。大丈夫なの。だからまーるいお菓子が貰えてね、大丈夫なの。」
と繰り返す。
姉ちゃんが無理だと思いつつ目を開けてみると、そこにはどこにでもいそうな女の子が、馬乗りになって姉ちゃんの上に乗っていた。
姉ちゃんは気が遠くなって、そのまま意識を失くしたそうだ。
次の日姉ちゃんにその話を朝から聞いた。
「ねーよwwwwwwwwww」
って俺が笑いながら茶化すと、
「そうだよね?サーセンwwwwwwwwww」
って姉ちゃんも笑ってた。
それが、姉ちゃんと喋った最後の会話だった。
姉ちゃんはその日の通学中に車にひかれて死んだ。
目を見開いて。
葬式の時にお供え物の準備をしてると、
親戚の女の子が俺のとこに走ってきた。
「これね、みっちゃんがね、お兄ちゃんに渡してって」
って言うから、俺はテッキリその見知らぬ親戚のみっちゃんて子が俺にお菓子をくれたんだなって思って、「ありがとう」って受け取った。
気になって「みっちゃんって誰?」って女の子に聞いてみると、
「みっちゃんはね、押し入れの中に住んでるから、外に出れないんだって!でも、もうすぐ出れるって」
俺はそれ以上何も聞けなかった。
女の子のくれたお菓子は、丸くて旨そうなまんじゅうだった。
19 無名さん
■バックシート■
ある男がガソリンスタンドに行き給油してもらうと店員が凄い形相で車内を睨んでいる。
会計をクレジットカードで済ませようとすると『このカードは不正だから降りろ!』と言われ男は事務所へと連れて行かれた。
『不正ってどういう事ですか?身に覚えがないのですが…』
するとさっきまで怖い顔をしていた店員の表情が変わり心配そうな様子で
『あなたの車のバックシートの下に居る包丁を持った男性はお知り合いですか?』
ある男がガソリンスタンドに行き給油してもらうと店員が凄い形相で車内を睨んでいる。
会計をクレジットカードで済ませようとすると『このカードは不正だから降りろ!』と言われ男は事務所へと連れて行かれた。
『不正ってどういう事ですか?身に覚えがないのですが…』
するとさっきまで怖い顔をしていた店員の表情が変わり心配そうな様子で
『あなたの車のバックシートの下に居る包丁を持った男性はお知り合いですか?』