1 荒五郎

第4話 3つの魂、集いし刻

プラモ魂(スピリッツ)を燃やし、チームを引っ張る熱血キャプテン。
轟 烈甲。

数々のプラモコンテストを受賞し、巧みな手腕で皆を纏め上げる天才御曹司。
竜胆寺 健之介。

そして……

北の国から転校してきた、『蒼天の嵐』と呼ばれる期待のエース。
天動 颯斗。


3人の少年達の魂が重なり合った時、栄光への扉が開かれる。


グローリースピリッツ結成のセルフロールです。

乱入可。
59 石動 岬
「……………」

これは驚いた
まさにリン子さんみたいな人がいたとは……
ブラック・レイには女性ファイターも多いので僕は特に緊張することは無いが……
まぁ、少年には刺激が強いのか……

「えぇ、同じくバトルの見学に来たものです。」

多少色々とあって
更には河崎さんとも会うとは思わなかったが
ようやく当初の目的であるガンプラバトルの観戦が出来そうだ

それも
実に面白そうな対戦が

「………………」

さすがは先生と言ったところか
女たらしと言う事は知らないので、そう思いながらやり取りを見る

ちなみに
店長に対してタメ口なのは気にしていなかった
60 竜胆寺 健之介
皆が驚くのも無理ないか。

だって、リアル版リン子さんと言っても可笑しくない女性が目の前に居るんだよ。

これに藤島先生が反応しない訳が…………

「いやぁ、こんなべっぴんさんにお目に掛かるなんて、ついてるな〜。
お姉さん、お名前は?」

Σって、早速口説きに掛かってるよ、この色好教師は!
あんたは、イタリアの伊達男でも気取ってるつもりですか!

「あたし?天動 なぎさ。なっちゃんって呼んでね。」

「なぎさちゃんって言うんだ、素敵なお名前で。俺は、藤島 豪太って言って竜胆寺中の教師をやってまーす♪」

《トントンッ》←豪太の肩を誰かが軽く叩いてる

「まぁ、竜胆中の?どうも、ウチの颯斗がお世話になってます〜。」

「ハハハ、そいつはどうもーーーー
って、今、ウチの颯斗って言ってたけど、もしかして……………」

《トントンッ》←豪太の肩を(略

「って、さっきからなんだよ!しつけぇんだっつぅの!」

なぎさを口説いてる最中に自身の肩を叩いてた手を払いのけたが、イラッと来て振り返ると…………

「あ"………………………」

「ウチのカミさんだよ、豪太。」

「ハハハハ……どーも、先輩。ちょっと早いけど、オープンおめでとうございます…………( ̄▽ ̄;)」

先輩と呼ばれた人は、ついさっき階段を上がった矢先に藤島先生が自分の奥さんを口説いてる現場を目撃し、間髪入れずに背後に回り込んで何度も肩を叩き、先生が振り返るとひきつった笑顔で睨み付け今に至る。

「コホンッ、店長さんの天動 翔大さんですね?僕は、竜胆中生徒会長の…………」

「竜胆寺 健之介君だね。君の事は、よく知ってるし、お母さんからも話は聞いてるよ。」

店長は、藤島先生の顔面をシャイニングフィンガーよろしく鷲掴みにしながら軽い挨拶を交わす

「それと、河崎 隆也君だね。今日はウチの颯斗達の相手をしてくれるそうで、ありがとな。
で、そこの君は…………」

と、ニット帽の青年の顔を見て、暫しの間の沈黙が流れる。

「おーい、ヒロちゃん?急に固まってどしたの?」

「Σハッ!?悪い悪い!そこのニット帽の君は見学の希望だったね!」

「Σプハッ!ひでぇッスよ、先輩!そりゃ、奥さんをナンパしたのは謝りますよ!だからって、何もシャイニングフィンガーをぶちかます事ぁないでしょ!」

「自業自得ですよ、先生。」

「ひでぇ!Σ( ̄□ ̄;)」


61 石動 岬
「…………」

速いな
早速口説きにかかっている先生にも驚かされたが

しばらくして
この女性が何者かが大体と言うか……

とにかく分かってきた

なるほど
そう言う事か……

リアルシャイニングフィンガーを喰らうのは仕方ないと思いながら見ていると

「……え、えぇ、はい。僕はガンプラバトルが“苦手”なモノで……僕の顔に何かついてますか??」

見られていることに対し
そう言葉を返す

まぁ、いくらなんでも正体がバレることは無いだろうが……
怪しまれたりするのはよろしくない
62 河崎 隆也
「はい。よろしくお願いします」

そう店長に挨拶する。

大体の流れでこのリン子さんが誰かは解ったが…

豪太さん。相変わらずナンパばっかりしてるんですね〜

と頭の中で考える。


そして…

この人(岬)ホントに他人の空似だろうか…今ガンプラバトル苦手と言っていたし…