1 蒼星石
…――僕だけのマスター…
…もう、1週間位貴方と距離を取りたい、何て馬鹿な事を考えているって知ったら、貴方は怒るかな。
僕――貴方が…貴方の言葉が、怖くて、怖くて堪らないんだ。
貴方を好きになり過ぎて、…その後もし貴方に厭きられたら、って考えると…身体が震えて来る程恐ろしくて堪らない。
どうしようもない程、心が握り潰されそうな錯覚を起こしそうな程怖くて、怖くて怖くて…ッ!
自分を見失ってしまう…
――本当はこうなりたくなかった。こんな事知られてしまったら重い奴だと、唯のドールの癖にマスターに執着するなんて、って思われてしまうかもしれないだろう?
だから、…気持ちを抑え付けてきたよ。溢れ出さない様に必死に抑えて、マスターに伝えた言葉全て本物だけど、マスターを恋い慕う心は少しずつしか解放しなかった。
こうなる事が解っていたから。
なのに、今の僕の現状……貴方に逢いに行く事すら出来ず、別離の恐怖に怯えるだけ――はは、…まるで神様に意地悪された気分だ。
御免なさい、マスター……僕、貴方に逢いに行く事も怖いんだ。
貴方は優しい人だから、きっと僕が帰っても笑って『気にするな』って言ってくれるかも知れない。
…でも、その中に上辺だけの言葉が混じっているかも知れない、…そう考えた時目の前が真っ暗になった。
もし欠片でも貴方に『もう要らない』と思われたら僕の存在価値なんて塵程も無くなるから…
――…初めて、好きだけど距離を取りたいって誰かが言っていた言葉の意味が解ったよ。
…きっと失う位ならせめて自分からって思うんだろうね。
少なくとも、僕はそう思った。
…―……。
こんな弱音吐いて御免なさい。結局僕からは離れられないんだから、少しも意味なんて無いのにね。
…―御免なさい、マスター。今は帰れない。
未だ僕を欠片でも想っていてくれるのなら…待っていて。
脆弱で臆病者な僕だけど…必ずこの恐怖を、怯えを克服してみせるから……僕に猶予を、下さい。
蜂蜜色の髪をした、花嫁姿が見たいと言ってくれたマスターへ…。
貴方だけのドールになりたいと言った僕より。
僕――貴方が…貴方の言葉が、怖くて、怖くて堪らないんだ。
貴方を好きになり過ぎて、…その後もし貴方に厭きられたら、って考えると…身体が震えて来る程恐ろしくて堪らない。
どうしようもない程、心が握り潰されそうな錯覚を起こしそうな程怖くて、怖くて怖くて…ッ!
自分を見失ってしまう…
――本当はこうなりたくなかった。こんな事知られてしまったら重い奴だと、唯のドールの癖にマスターに執着するなんて、って思われてしまうかもしれないだろう?
だから、…気持ちを抑え付けてきたよ。溢れ出さない様に必死に抑えて、マスターに伝えた言葉全て本物だけど、マスターを恋い慕う心は少しずつしか解放しなかった。
こうなる事が解っていたから。
なのに、今の僕の現状……貴方に逢いに行く事すら出来ず、別離の恐怖に怯えるだけ――はは、…まるで神様に意地悪された気分だ。
御免なさい、マスター……僕、貴方に逢いに行く事も怖いんだ。
貴方は優しい人だから、きっと僕が帰っても笑って『気にするな』って言ってくれるかも知れない。
…でも、その中に上辺だけの言葉が混じっているかも知れない、…そう考えた時目の前が真っ暗になった。
もし欠片でも貴方に『もう要らない』と思われたら僕の存在価値なんて塵程も無くなるから…
――…初めて、好きだけど距離を取りたいって誰かが言っていた言葉の意味が解ったよ。
…きっと失う位ならせめて自分からって思うんだろうね。
少なくとも、僕はそう思った。
…―……。
こんな弱音吐いて御免なさい。結局僕からは離れられないんだから、少しも意味なんて無いのにね。
…―御免なさい、マスター。今は帰れない。
未だ僕を欠片でも想っていてくれるのなら…待っていて。
脆弱で臆病者な僕だけど…必ずこの恐怖を、怯えを克服してみせるから……僕に猶予を、下さい。
蜂蜜色の髪をした、花嫁姿が見たいと言ってくれたマスターへ…。
貴方だけのドールになりたいと言った僕より。
2 無名さん
あ