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1 ティエリア・アーデ

勘の悪い君へ

……独断で立ててみたが果たして君は気付くだろうか。
タイトルは判り易くしたつもりだ。タイトルと違い君の勘が働く事を期待する。


……この世界は歪んでいると君は良く言うが…、君と云う人間が生を受けた事…。これに関しては俺はこの世界に対し感謝してもいいと思っている。

直に君が生を受けた日がやってくる。
誰かの誕生日を祝福したいと感じたのは初めてだ。
誕生日は贈り物をすると聞いた。
君が喜ぶ物は一体何だろうかと、そう考えるだけで少し浮き足立ったような不思議な感覚を覚える。
この感情も君を愛しているからこそ湧き上がる物なのか。
そう考えると…とても幸せだ。

直に来る誕生日も…、次も…其の次も、君の傍で誰よりも君を祝福出来る者で在りたいと願う…。
74 刹那・F・セイエイ
俺も幸せだ。今まで以上に充実した、楽しい日々を過ごせている。それは、あんたと過ごせる時間が増えたからだ。だから、俺はこれから先まだまだ幸せになれる。…そう考えると…幸せで幸せで仕方がない。
今のままでも充分に満ち足りているが…俺は足りない。もっともっと幸せを感じて、俺の中だけではなく外も満たせるくらいに満ち足りたいと…そう思っている。

俺が暗闇を恐がっていたあの日…あんたが傍に居てくれると言ってくれた事が、とても嬉しかった。俺はあんた以外に暗闇を恐がってしまう事を言わなかったから、知られてしまう事を少し恥ずかしく思ったが…それ以上に、俺を案じてくれたあんたの気持ちが嬉しかったんだ。
…俺も…その時既に、あんたに惹かれていた…そんな気がする。…もしかしたら…初めて言葉を交わした瞬間から惹かれていたのかもしれない。

それで良い。これから先、もっともっと俺の色で染め尽くしてやる…覚悟しろよ。

それを聞いて安心した。…もう俺達を隔てる物は何もないから…好きなだけ抱き合おう。
75 ティエリア・アーデ
此処に綴りを残す行為は随分と久し振りだ。
此処も君と俺との大切な場所だ。早く綴らなければと考えていたが、どうしても電信の方を優先してしまう。
その電信だが…最近は朝も、昼も夜も君を感じられて幸せだ。
挨拶はまだ少し気恥ずかしいが…いつか自然と…当たり前に言えるようになりたい。

最近…ミッションの合間などふとした時に君のくれた言葉を思い出している。
逢えない間も…相手を想い、愛を育む…。
非科学的だが俺にとっては魔法のような言葉だ。この言葉を思い出すと…幸せな気持ちになれる。心が…暖かくなる。

あと数時間もすれば朝だ。朝になればまた君と逢える。
余談だが、朝…君に送る些細な会話を考える事が…最近では楽しみになりつつある。俺の知らない君の些細な一面を知る事も出来る。
これからも…そんな些細な会話を繰り返し…愛を、絆を深めていければいい。
76 刹那・F・セイエイ
俺の方も、此処に言葉を綴るのは随分と久しぶりになってしまったな。
あんたの言うとおり、此処も俺達二人の大切な場所だ。だから早く綴りたいと思うが…どうしても電信を優先してしまう。困ったものだ。
……自分で言っておいて何だが…何とも贅沢な悩みだな。

最近はあんたと俺の愛と絆がどんどん深まっていっていると実感出来て幸せな限りだ。あんたからの電信も順調に溜まっている。
…俺の電信があんたの端末を圧迫していないか心配だ。

俺は朝、昼、夜、それぞれの時間帯で綴る電信内容を考える事を楽しみにしている。一日が過ぎる度にあんたの事を少しずつ知っていっている。
これから先もあんたの事を沢山知っていきたい。お互いが知らない事がないくらいに…。
77 無名さん