13 無名さん
そっか、今日は満月なんだ。誕生日が満月なんて幸運だな……月の女神もぼくを祝福してくれる…?……―――って、え、あ?………ッ?!(この世に産声を上げて17年目を迎えた夜。ささやかながらも庶民であれば口には出来なかったであろう料理の数々を堪能し、高所にある自室へ引き上げて調理場からこっそりとくすねてきたシャンパンを開けて僅かに弾ける炭酸が喉を刺激するのをひとしきり楽しむと、側の壁に立て掛けてある、ほぼ毎日肌身離さず一緒に育った兄弟と言っても過言ではないやや細身の刀身を持つ鋼鉄の剣を手にして窓辺に近寄ると、到底届くはずもなく、また、自分には指先すら外に出す事の許されていない窓の外に煌めく星々とそれらを身に纏うように輝いている満月に誘われるように恥ずかしい台詞を臆面もなく呟きながら剣を持たない右手を宙に向かって伸ばした瞬間、ぱしりと乾いた音が響き。その音に驚いて思わず体をつんのめさせてしまった次の瞬間、普段は己の体を押し戻すはずの障壁が消え去っており、体は見事に空中へと放り出され)う、うわあぁぁぁあぁ!!
接触ロル書けとは言ったが……
しかも続きがあるんだこれ…
接触ロル書けとは言ったが……
しかも続きがあるんだこれ…