18 無名さん
表紙や挿絵に漫画家の表紙やイラストが用いられることが多く、書店に大きなコーナーが設けられるほどファンが多い[17]。台湾では日本の作品の翻訳だけでなく、現地作家の作品もあり、高い人気がある[17]。中国や香港、シンガポールでは、商業ベースの作品は少ないが(香港とシンガポールは市場が小さいため、BLに限らず商業作品自体が少ない)、同人誌があり、各地のBLファンの交流がある[17]。タイではBL人気が高く、BLドラマ(Yシリーズ)が多く製作され、海外に配信もされている[18][19]。
19 無名さん
ぶどううり・くすこは、耽美は男性同士の関係描写の隠語で、JUNEという区分ができる前からあったと述べている[20]。1978年10月に「JUNE」の前身「comicJUN」が創刊される前、同人作家の間で男性の同性愛描写を「お耽美」と称する動きがあったらしく、おそらく森茉莉の描いた美少年と美青年の恋愛ものや高畠華宵の美少年絵、石原豪人の美青年絵が想定されていたのだろうと述べている[21]。その後「JUNE」誌上やその周辺の創作物が「耽美」と呼ばれた。「耽美小説」は、1991年頃から刊行され出したハードカバー新書サイズ単行本のキャッチフレーズとして使われた[21]。JUNEは固有名詞であるため、使えなかったということもあるようである[21]。JUNEは、当初は今の意味とは異なり、読者の美意識に適うものはなんでもJUNEとされたようで、だんだん耽美の色合いが強まり今の意味になったのではないかと述べている[20]。
20 無名さん
作家の三浦しをんによると、重厚なストーリー展開を持った「女の子向け男同士の恋愛」小説がハードカバーで発売され始めた頃、書店で「耽美」という名称が見られるようになった。その後、このジャンルの専門雑誌が多く創刊され、小説はノベルズサイズや文庫サイズになり、専門のコミックスのレーベルができ、その頃「ボーイズラブ」という名称を見かけるようになったという[11]。
21 無名さん
三浦は、「ボーイズラブ」は、それまで書店で「耽美」と呼ばれていた女の子向けの男性同士の恋愛ものを、出版社がよりポップで手に取りやすいイメージにしたいと考えて作り出した名称のようで、「耽美」と「ボーイズラブ」は元々同じものを指しており、書店と出版社の立場(思惑)の違いで呼び名が違ってしまっただけだろうと述べている[11]。三浦は、「耽美」と「ボーイズラブ」は乱暴にくくれば同じものを指す名称だが、絵柄や文体にも「耽美」っぽい、「ボーイズラブ」っぽいという違いはあり、内容については、登場人物がゲイである自分をなかなか受け入れられないなど、悩みや迷いが大きくなるほど「耽美」っぽくなり、男同士の恋愛に迷いもない明るい学園物などは「ボーイズラブ」っぽいと述べている[11]。
22 無名さん
よしながふみは、「耽美」に対する名称として「ボーイズラブ」があり、同じカテゴリーだけど「耽美」といえば「美青年」というイメージであると述べている[22]。
ぶどううり・くすこは、耽美の定義ははっきり決まっていないが、個人的な印象として次の3つを挙げている[21]。
同性間の恋愛を恥ずべきもの、禁ずべきものと必要以上に苦悶する。
登場人物は必ず眉目秀麗。また欠点がないと描写される。
リバ(セックスの<受け>と<攻め>の役割の交換)はない。<受け><攻め>は固定で、年長者が<攻め>という暗黙の了解がある。
ぶどううり・くすこは、耽美の定義ははっきり決まっていないが、個人的な印象として次の3つを挙げている[21]。
同性間の恋愛を恥ずべきもの、禁ずべきものと必要以上に苦悶する。
登場人物は必ず眉目秀麗。また欠点がないと描写される。
リバ(セックスの<受け>と<攻め>の役割の交換)はない。<受け><攻め>は固定で、年長者が<攻め>という暗黙の了解がある。