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32 無名さん
「日記始めましたヨ」だって。あのツッキーが。彼を例えるなら、そう。蝶々だと俺は思う。まるで誘うようにふわりふわりと飛んでヒトを惹き付けておいてさ、手を伸ばしたって簡単には捕まってくれない。ヒドイ奴だよ、全く。友人の俺から見てそんな雰囲気を持つ彼が日記、って言うのが少し意外だったんだよね。一箇所に留まらないものだと思ってたから。渡されたツッキーの日記は、埃ひとつなく綺麗で、橙と黒の所謂烏野カラーの背表紙をゆっくり撫でて頁を開いた。
「大王サマほんとトビオトビオ五月蝿い。」ごぉっめぇーん、チュッキーー!…どーお、似てた?正直、キミの俺達への覚書んトコは照れたよ。へえーーーー、ツッキーったら俺のコトそんな風に思ってたんだーーー。へえーーー。ふぇぇーーー。後は、まあ。アレ。キミの周りにまともな奴が居ないのはキミがまともじゃないからデショ。ほら、所謂類友ってヤツ?

何て言うかさ、ホント。ツッキーが俺を甘やかす度に「コレが世の中で言うクズって奴か。」って思う。この俺が「やめてもぉ甘やかさないでぇぇっっ!」って砂糖ぺっぺっするくらいだから異常だろ?異常なんだよ、アレは。

「ツッキーが不幸だとトオルチャンめっちゃ嬉しいよぉ、ふぇぇ…///」って良く言ってるケド、ソレも愛情表現って奴。だって寂しいもん、ツッキーが俺のコトほたってほかに目移りするの。自分のコトは棚に上げて!って言う文句は受け付けません!だって、飛雄が可愛いのが悪い!

ねえねえ、つっきー。ねえ、つっきー。俺もダイスキだよ。(友好的な意味で。)


これ?