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32 無名さん
【タイトル】
黄泉道中、太刀振るうべからず。
【ジャンル】
#描写遊び #ファンタジー
【閲覧注意項目】
小説ロル、微グロ、ちょっと恋愛要素
【備考】
ソロル(導入)の練習です。募集するときにこういうの書けたらなと。続きものではないですし続きません
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(斬って斬られて、斬られて斬って、ああ血が出たなぁ臓が出たなぁ、勝負があって終いかな。刀を杖にしなきゃ立っても居られない。君は僕が好いた人だ、僕に心を残すだろう。まだ君は血油拭ってすらいない。上段から雷剣落とさんと、僕の首をずばり斬って落とさんと、この大伊吹の麓の戦場の、血風で舞い上がる砂を纏って歩み、寄って、ようやっと君はもう息遣いが聞こえる距離に来て、さぁ僕の旅路への土産としてお与えくださる言葉は────。)


「はて、なんだったかしら」


(茶を啜り、横目で見ればキミはずっこけている。危うく盆を煎餅ごとひっくり返すところだ。まぁつまるところ、それ以降の記憶はないと続けて、生還した煎餅をもう一枚いただく。キミは死後の世界に興味があるらしい。黄泉帰った僕の話を食い入るように聞いていたが、今は訝しげな顔をしている。)


「ごめんごめん。僕もよくわかっていなくて……なんなら案内するわよ、僕が黄泉帰った場所に。手がかりがあるかは知らないけれどね。」