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39 無名さん
【タイトル】
雨の日の喫茶店

【ジャンル】
#現代 #日常 #描写遊び

【閲覧注意項目】
無いかと思います。

【備考】
主様、参加の受理ありがとう御座います。皆様のソロルに勉強させて頂きながら、ロール向上を目指して行きたいと考えております。

初投稿の此方は、喫茶店の女店主とお客様の出会いから、のんびりとした日常を中心に交流出来たら良いなぁ、と思って前に練ったものになります。今後も時々投下していくかと思いますが、これから宜しくお願い致します!

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(朝からずっと薄暗く、気が滅入るように沈んだ空は灰色の雲に埋め尽くされ、しとしとと絶え間なく、秋特有の霖雨に包まれた昼下がり。天候の影響を受けやすいのはどの飲食店も同じ。例に漏れず、喫茶『ソレイユ』も
緩やかな客足に閑古鳥が鳴いていたが、不意に──カラン、コロン。玄関扉が開かれ、冷えた空気が暖房の効いた店内に流れ込み、地面を叩く雨音が鮮明に響き。上部に設置されている真鍮製のカウベルが涼やかな音色を奏で来客を報せる音を聞き。黒いエプロンに身を包んだ店員の一人である女は会計カウンターの前で足先を揃え、背筋を正し)
いらっしゃいま──……まぁ、大変。雨に降られてしまったのですね。お客様、少々お待ち下さいませ。只今、拭くものをご用意致しますね。
(薄い唇を開き、控えめなソプラノ声でお客様を出迎える言葉を発しようとするも。水滴を毛先から滴らせ、逆さに裏返り壊れてしまった傘を片手に携え心做しか顔色も青く見える姿に灰色がかった瞳を丸め。これでは風邪を引いてしまうと心配しては、後ろで一本に括った黒髪を揺らしカウンターの裏側に早足で回り。大判で厚手の白い、柔らかな肌触りをしたタオルを一枚、両手に持って相手の元に戻れば受け取って貰おうと差し出し)

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ソプラノ声さん三部作