4 無名さん
1 阿/部/亮/平
まだ見ぬ君へと宛てる手紙
メーデーメーデー、聞えるだろうか、此の声が。俺の声は君にしか届かない、俺の言葉は君にしか意味が判らない、そんな風に出来てる。俺の言葉の意味がすとんと理解出来た貴方、こそ、が。正に俺の運命の相手だと言う事。そこを念頭に置いて、此の文章に目を通して欲しいんだ。
君の言葉はいつだって真っ直ぐで俺のようにひねくれてなんかいない、君の心はまっさらなキャンパスで何一つ描かれていない。そんな君に俺という一人の人間が加わったことで、君がどんどん変わっていく過程を見届けたい──あハッ、怖くなんてないよ。俺は少しだけ、知的好奇心が強いだけなんだ。怖いでしょう?
条件を箇条書きにするのは少しだけ嫌いでさ。いつだって俺はナニカを分かりやすく表現することは好きじゃあない。だから、回りくどく、君にしか伝わらないように言葉を紡ぐんだ。だって有象無象に伝わるんじゃあ意味がないもの。君にだけ、そう、──運命の君──、にだけ、伝われば十分だ。……まァ、運命なんて信じてないんだけれど、たまにはそう言う意味の無い言葉を吐くのも悪くないでしょう?
まだ見ぬ君へと宛てる手紙
メーデーメーデー、聞えるだろうか、此の声が。俺の声は君にしか届かない、俺の言葉は君にしか意味が判らない、そんな風に出来てる。俺の言葉の意味がすとんと理解出来た貴方、こそ、が。正に俺の運命の相手だと言う事。そこを念頭に置いて、此の文章に目を通して欲しいんだ。
君の言葉はいつだって真っ直ぐで俺のようにひねくれてなんかいない、君の心はまっさらなキャンパスで何一つ描かれていない。そんな君に俺という一人の人間が加わったことで、君がどんどん変わっていく過程を見届けたい──あハッ、怖くなんてないよ。俺は少しだけ、知的好奇心が強いだけなんだ。怖いでしょう?
条件を箇条書きにするのは少しだけ嫌いでさ。いつだって俺はナニカを分かりやすく表現することは好きじゃあない。だから、回りくどく、君にしか伝わらないように言葉を紡ぐんだ。だって有象無象に伝わるんじゃあ意味がないもの。君にだけ、そう、──運命の君──、にだけ、伝われば十分だ。……まァ、運命なんて信じてないんだけれど、たまにはそう言う意味の無い言葉を吐くのも悪くないでしょう?