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45 無名さん
5:あああああ(創作勇者)
2014/06/09(月) 09:09

愛する人を守る為。
平和を、国を守る為。
地上に生きる人々を守る為。

大義の為に。
正義の為に。

魔物は滅する事。
人は守る事。


数年前までは、深くそう思っていた。
旅を続ける間、ずっとだ。
行く先々で沢山の人々を助け、世の為にと魔物を倒し続けた。
それが当たり前で、それが俺のやるべき事で。
人を救う事こそが、生きる意味だった。

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4:あああああ(創作勇者)
2014/06/09(月) 09:00

魔王が居ないと言うのに、延々と生まれ続ける魔物。
それが有害か無害かどうか見極める術を、人は持ち合わせていない。

だから頼る。傭兵に、戦士に、魔導士に。勇者に。


俺は疲れたんだ。宿に泊まれば魔物が出たと村人は騒ぐ。
勇者が泊まっていると深夜にも関わらず訪ねてくる始末。
おちおち武器の手入れすら出来やしない。

村を襲う魔物を倒したからと言って、戦利品は極僅かな経験値と、魔物が落とすクズアイテムのみ。
感謝の言葉も無ければ、当たり前だと、もっと早く倒していれば被害は無かったと暴言を吐かれる始末。

汚れた武器を川の中へと浸して血を洗い流せば、水面に浮かぶ自分の顔が汚い事を知る。


襲う魔物が存在しているから、駄目なんだ。
そもそも、襲われる村が存在しているから、駄目なんだ。

俺が居なければ、村は壊滅していたんだろう?
俺が居なければ、村人は皆、殺されていたんだろう?

お前等の下らない命の為に、俺は生きてるんじゃない。

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