56 無名さん
その方法としては、
得られた数値をテント写像 (4-8) との関係を用いて一様分布に変換する方法[327]
得られた数値を上述のコイン投げの比喩のように閾値を使って 0 か 1 に変換し、これを繰り返して一様乱数のビット列を得る方法[329]
などがある。また、ロジスティック写像で得られる数列の xn とxn+1 には強い相関があり、擬似乱数の数列としては問題となる[234]。これを解消する方法の一つは、写像1回適用ごとの数列 x0, x1, x2, … を作るのではなく、適当な τ > 1 回反復ごとに数列 x0, xτ, x2τ, … を作る必要がある[234]。例えば、1番の方法に対しては τ > 10 または τ > 13 で[234]、2番の方法に対しては τ > 16 で良好な擬似乱数が得られるといわれる[329]。
得られた数値をテント写像 (4-8) との関係を用いて一様分布に変換する方法[327]
得られた数値を上述のコイン投げの比喩のように閾値を使って 0 か 1 に変換し、これを繰り返して一様乱数のビット列を得る方法[329]
などがある。また、ロジスティック写像で得られる数列の xn とxn+1 には強い相関があり、擬似乱数の数列としては問題となる[234]。これを解消する方法の一つは、写像1回適用ごとの数列 x0, x1, x2, … を作るのではなく、適当な τ > 1 回反復ごとに数列 x0, xτ, x2τ, … を作る必要がある[234]。例えば、1番の方法に対しては τ > 10 または τ > 13 で[234]、2番の方法に対しては τ > 16 で良好な擬似乱数が得られるといわれる[329]。
57 無名さん
コンピュータを用いてデジタルにカオスを計算する一般的問題として、コンピュータでは有限計算精度で計算するため、カオス本来の真に非周期な数列を原理的に得ることができず代わりに有限の周期列が出力されるという問題点がある[325]。原理的に非周期列が得られない場合であっても、擬似乱数生成のためにはできるだけ長い周期の数列が望ましい[325]。しかし、単精度浮動小数点数計算でロジスティック写像 fa=4 が実際に出力する数列の周期性を調べた結果によると、割り当てられたビット数から可能な最大周期に比べて実際に出力される数列の周期はとても小さくなることが報告されており、この観点からメルセンヌ・ツイスタのような既存の擬似乱数生成器に比べてロジスティック写像による擬似乱数生成は劣ると指摘されている[325]。また、ロジスティック写像 fa=4 では、計算途中で数値が不動点 0 に落ち入り、そのまま一定値になるおそれもある[331]。一方で、ロジスティック写像では、開区間 (0, 1) の中で常に値を取るので、浮動小数点だけでなく固定小数点でも問題無く計算でき、固定小数点計算の利点を享受できる[331]。固定小数点であれば、同じビット数で比較して浮動小数点よりも長い周期の数列になることや意図しない 0 への収束が無くせることが指摘されている[331]。