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66 無名さん
炉留投げま 〜 !!

キミ が 消えてから 何度目の 夏 だろ 。
もう それすらも わかんないや 、

あの日 から おれ の 世界には 色が 無くなった 。 夏に なれば あの記憶 が 全て 頭の中に ぐるぐる 回って それ所 でもなくて 。 そんな キミ が 消えた あの日 から 何度目かの 夏祭りに おれは 何故だか 行きたくなった 。 特に 理由は無い 、 と言えば 嘘に なる 。 キミに会えるかも 、 と よく分からない 期待を して おれは 普段着で 外に出た 。

陽の光 が 眩しく 、 隣を 見ても キミは 居なくて 。 寂しさに 心が 潰れそうに なって 、 夜 という 事を 良いように 使って おれは 路上で 只管 泣いた 。 どれだけ 時間が 経っても 、 時間が それを 忘れさせて くれなくて 。 ゲームも 、 話す 事も キミ が 居たから こそ 楽しくて 辞められなくて 。

「情けな ... 、 おれ 。」

白く 光る 提灯 が 視界に入れば 、 居るはずのない キミが 駆け寄ってきて 。 目を擦れば 誰も居なくて 。 また 虚しくなって 、 意味もなく 2人分の りんご飴 を 買えば 食べもしない 癖に キミ と 一緒に 食べた 綿あめ を 買って 。 記憶を 頼りに 河川敷 まで行けば 座って 花火を 見る 。 それだけでも キミが 横にいる 感覚が 味わえて 凄く 嬉しかった 。

「なんで ... 、 独りに せんでよ 、」

そう 言った 瞬間 キミ との 思い出 が 走馬灯 のように 頭の中に 駆け巡って 。 話した 内容 、 情景 全てが 鮮明に 出てきて 花火が 空に 滲む 。
何かの 決心が ついたのか おれは りんご飴を 持ち 、 綿あめ を 頬張りながら 夜の 闇へと 消えていった 。

光が 差し込んだ と 思えば 目の前には 悲しそうな 顔の キミが 居て 、 りんご飴 と 綿あめ を 渡せば 涙を 零して

「いらっしゃい」

って 言われた 。 おれは キミに 逢えた だけで 嬉しく なって 、 大号泣 した 。

キミ に 逢えて 嬉しいよ 、 ひさしぶり やね 。 ここ 2人 っきり よ ? ここが 本当の

【天国】
キ ミ
って 事かな ? また 相棒 と 沢山 話したい って 思っとったんよ 。


あの日の 約束 守れん かったわ ... 、 おれ
我慢できなくて ......

『シンジャッタヤ』


その日から おれの 目には 色彩が 戻った 。

「〆」