Write
86 無名さん
水を操りこの地を守護する龍神様の怒りに触れるような事を僕らはしたろうか?
分からないままに村の長が取った行動は、「生贄を捧げる」と言う、至って単純で残酷なもので。
…そしてその生贄に選ばれたのが村一番の美形と謳われた僕だった。つい先程、龍神様が住まうとされる洞窟に襦袢一枚羽織っただけの姿で放り込まれて…皮肉な物で、人間は痛みで意識を失うのにその痛みで目を覚ます。…そう、今の僕の事さ。
そんな久方振りの人間の来訪を、君が快く思っていてもいなくても構わない。何かしらの事情があって熱を発散させる手立てを探していたところだった、とかなら嬉しいな。
行為としてはやや乱暴な類になってしまうんだろうけど、暴力や死、罵る言葉なんかの殺伐とした遣り取りはごめんなさい。
逆に、壊してしまわないようにと恐る恐ると触れて来る君をとても愛おしく思うよ。


栗募集の燭台だけどここまで決めてるなら小説でも書いてればよくね