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93 無名さん
>>88
「死ぬ理由を探してるの」

(相手のその言葉に、ミミはほんの一瞬、本当に一瞬動揺した。
ポタポタとどこからか水滴の落ちる音がする。裏路地は最悪だ。いつだって臭いし、いつだって寒い。
目の前にはターゲットの女が一人。蹲り、ミミがミゼリコルドで刺した傷を抑えている。あえて急所は外した。聞きたいことがあったからだ。
ミミは女に問うた。何のために仕事をしたか答えなさい=B目的を聞くためだった。
それなのに女の口から出た言葉が以外で。ミミはその言葉を合図に世界が止まったように感じて。
次の瞬間、女が立ち上がり、すごい速さでミミに襲いかかる。
ほぼ反射でそれを横に避け、足を振り上げ、位置を調整し、ゴッ!と思い切り鳩尾を蹴ってやる。
ゴフッと汚い音を漏らして女は倒れ、ミミはその体に覆いかぶさり、眉間をミゼリコルドの先で思い切り刺した。
途中まで入った刃先が、しっかりと奥に入るようにぐりぐりと回転させ抉り入れていく。骨を突き上げるのもだいぶ慣れたもので。女は当たり前に絶命した。
女の動きが止まる。時期に目も濁り体は固くなるだろう。ミミはそれを見て考える。理由は見つかったのだろうか=B
ミミが女に聞いた時、自分の力を使った。ミミは条件つきだけれど、相手を操作することが出来る。≠ネので先程女が答えた何のために仕事をしているか≠フ答えは、女の本心なのだ。
まさかそんな、哲学のような返事が返ってくるとは思わずミミは今も驚いている。まず質問が悪かった。もっと具体的に聞く予定だったのに、言い方を間違えてしまったのだ。
あの質問の仕方だと、金のため≠ニか生活のため≠ニか。そういう返しがくるだろう。はぁ、とため息をつく。間違えてしまった。)

「…………。」

(ミミは女の死体から、ミゼリコルドを引き抜く。眉間をやったから確実に仕留めはしたが、いつも必ず急所全て刺すようにしている。なので次は、首である。女らしい細い首に、遠慮なく刺していく。)