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1 深紅の双刀使い

榛色の髪をした米が好きな──…。

…身体に障りは無いか…?


折角あの時あの場所で言葉を刻んでくれたと云うのに、すまぬ。だが叶う事なら、また御主と話がしたい。
我ながら未練がましいな…見苦しいと思うだろうか…?

……俺は、御主の負担になってしまったか?
多忙の身であり、例え言葉を交わす機会が少なくなってしまったとしても…待っていたかった。

…まだ、御主からの言葉を残している。
…御主の鳩が手元に居る。
本当は、御主が最後の言葉を刻んだあの日から…放った鳩はもう届かないのだと知っていた…。

──だが、消す事が出来ぬ…。


御主以外に"ヘイハチ"は要らぬ。

御主以外の"ヘイハチ"など望まぬ。


……まだ、共に在りたいと思ってしまう…御主を待ちたい…。

……すまない、ヘイハチ。