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1 秋陽 茶

赤い糸、青い鳥。

あの頃は気を紛らわす為にと残業していたのに、今じゃそれが当たり前のようになり仕事も増えて、帰宅はいつも終電間近。
まったく…迂闊に自棄になるもんじゃあないねぇ。

君はどうしているのか、なんて。

いやな、もう現れない人を待ってみるのもひどく滑稽で面白そうじゃないかと…思いましてね。再びこの姿をとってみたわけです。


なぁ、可愛い後輩くん。わがままは直らないと言った君の事だから、心配はしていないけど…元気かい?
もうすぐ夏休みだがちゃんと勉強もやってるか?

僕は…ある意味戦友とも言える先輩、後輩たちと、魚たちと、いつも家の近くにいる野良猫と、その他もろもろ…それなりに楽しく元気にやっているよ。
空しさがなくなったわけではないがね。


それじゃ道化はここらへんで…君の幸運を祈りつつ。
青い鳥は同じ色の大空を自由に飛び回ってこそ、美しいものなのかもしれないね…。