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1 飛ばない小鳥

開けられた鳥籠

鍵も無い。貴方の腕が格子。
心が囚われた籠の中。開けられてると知っても飛ばない小鳥。

本当は。きっと。
貴方と縁ある場所に書けば、きっと見つけてくれると思います。
だけど。私は臆病で。
見えなくなった背中を何度も探したけれど、此れ以上に探す事、が。其の行為が。
貴方に厭まれるのは嫌です。

高い御洋服だって、何も要らないのに。

逃れないと約束して私は又、暗い部屋で貴方を待つの。良い子にして。
私は、きっと笑って出迎えるから。

私は其れ迄。
大好きな甘いお菓子の様な甘い夢に浸ります。傲慢で優しい貴方と共に在る架空の思い出に。
眠り姫は愛しい人の口付けで目覚めるのだと昔絵本を読みました。
蕀に囲まれた古城の中。たった一人。

其れ迄、眠り続けるから。
15 無名さん
ピピピ
16 無名さん
ねえ見て
17 無名さん
ハシビロコウだよ、ねえ見て
18 無名さん