1 無名さん
V-tudo
【band名】
V-tudo
【ジャンル(タグ)】
#新設 #Vtuber
【band詳細】
帯の名前の由来は「バーチャル」のVであり「Vale tudo」のVでもあります。
その名の通り「バーリトゥード=なんでもあり」の帯を目指しております。
必要最低限のルールは「Vtuberであること」「管理人の頭を悩ませるような事はしないこと」。
なるべく参加者様の思うがままに過ごして欲しいと願い最大限の活動の緩さを与えているつもりです。
【募集要項】
Vtuberであること。
裏行為も平気で許容するので背後成人済みであること。
世間一般の条例法律やなりきりマナーを逸脱しないこと。
これらを守れる方を募集しております。
【備考】
管理人は「管理人」やるの久々なんで暖かい目で見ていただけると…むしろ皆でこのグループを育てるくらいの気概で見守って戴けると助かります。
【URL】
https://band.us/n/a3aabaN9La061
V-tudo
【ジャンル(タグ)】
#新設 #Vtuber
【band詳細】
帯の名前の由来は「バーチャル」のVであり「Vale tudo」のVでもあります。
その名の通り「バーリトゥード=なんでもあり」の帯を目指しております。
必要最低限のルールは「Vtuberであること」「管理人の頭を悩ませるような事はしないこと」。
なるべく参加者様の思うがままに過ごして欲しいと願い最大限の活動の緩さを与えているつもりです。
【募集要項】
Vtuberであること。
裏行為も平気で許容するので背後成人済みであること。
世間一般の条例法律やなりきりマナーを逸脱しないこと。
これらを守れる方を募集しております。
【備考】
管理人は「管理人」やるの久々なんで暖かい目で見ていただけると…むしろ皆でこのグループを育てるくらいの気概で見守って戴けると助かります。
【URL】
https://band.us/n/a3aabaN9La061
29 無名さん
「___くぁ、…ん、まだこんな時間かぁ…」
暖かな雨が窓を撫でる春先の朝。
くしくし、とまだ眠たい目を片手で擦り、時計に目をやれば時刻は午前8時前。特に予定もない日の割には早い目覚めに、ほんの少し勿体なく感じながらも身体を起こす。
「雨、ねぇ…。あんま湿度高いのは好きじゃないんだけどなぁ、」
なんてぼやきながら洗面所に向かう。蛇口を捻り冷たい水で顔を洗えば、一気に意識が覚醒する感覚に小さく身を震わせて。簡単に髪を梳いてから、着ていたTシャツを脱ぐ。
普段から寝る時は軽装で、今日のようにそれほど朝方が冷えなければTシャツ一枚なんてのも珍しくない。なるべく身体が締め付けられない方がいい、というのは猫としての感覚なのだろうかと我ながら思う。
薄手のセーターとショートパンツ、もこもこのハイソックス。日中の予定もないし天気は雨、どうせ家の中にいるだけだ。おしゃれに気を遣ったって仕方ない___それが普段の部屋着のスタイル。アクセサリーなんかも基本はつけないけれど、チョーカーだけは別。寝る時とお風呂の時以外は身につけているそのチョーカーは、もはやボクの一部みたいなものだ。着けているのが自然だし、ないと少しむずむずする。
鏡に映った顔を見てみる。特徴的な紫色の顔とふわふわの耳、透き通るような瞳。…愛らしい顔立ち、だと思う。我ながら可愛いし、表情も豊かだ。
暖かな雨が窓を撫でる春先の朝。
くしくし、とまだ眠たい目を片手で擦り、時計に目をやれば時刻は午前8時前。特に予定もない日の割には早い目覚めに、ほんの少し勿体なく感じながらも身体を起こす。
「雨、ねぇ…。あんま湿度高いのは好きじゃないんだけどなぁ、」
なんてぼやきながら洗面所に向かう。蛇口を捻り冷たい水で顔を洗えば、一気に意識が覚醒する感覚に小さく身を震わせて。簡単に髪を梳いてから、着ていたTシャツを脱ぐ。
普段から寝る時は軽装で、今日のようにそれほど朝方が冷えなければTシャツ一枚なんてのも珍しくない。なるべく身体が締め付けられない方がいい、というのは猫としての感覚なのだろうかと我ながら思う。
薄手のセーターとショートパンツ、もこもこのハイソックス。日中の予定もないし天気は雨、どうせ家の中にいるだけだ。おしゃれに気を遣ったって仕方ない___それが普段の部屋着のスタイル。アクセサリーなんかも基本はつけないけれど、チョーカーだけは別。寝る時とお風呂の時以外は身につけているそのチョーカーは、もはやボクの一部みたいなものだ。着けているのが自然だし、ないと少しむずむずする。
鏡に映った顔を見てみる。特徴的な紫色の顔とふわふわの耳、透き通るような瞳。…愛らしい顔立ち、だと思う。我ながら可愛いし、表情も豊かだ。
30 無名さん
「……なんだかなぁ…」
思うところがないわけではない。不自由はしていないし、気に入っている。それでもたまにこうやって自分の顔を見つめてしまうのは、複雑な気持ちを抱えたまま自分の瞳を覗き込んでしまうのは、きっと___
ピンポーン、とチャイムが鳴る。
宅配便かな、何か頼んだっけ…?
ぱたぱたと少し急いで玄関に向かう。
「宅配便です、住所とお名前ご確認お願いしまーす」
ビンゴ、だったみたい。宛名が合っている事を確認してから荷物を受け取り、家の中へ戻る。
配信者という稼業上、住所は特に意識して秘匿するべき、とは事務所からの教育だ。だから今の住所はマネージャー含めた事務所の数名と同箱のライバーくらいなはずけど……。
「………ふふ、ころさんかぁ……」
ダンボールの包みを開けてみれば、中には一枚の紙と丁寧に梱包された小瓶、そしてアロマディフューザーの小箱。
送り状に事務所の住所しか書いていないのにも関わらず送り主がわかったのは、同梱されていた小さな紙が、大好きな同期がボクに何かを贈りつける際に愛用する手紙だったから。
手紙には、「うぉううぉううぉう!お〜がゆ〜っ!!」なんて彼女らしい元気な挨拶から始まる短いメッセージが綴られていた。
ここ1,2年、なかなかリアルで顔を合わせないボクの健康を案じて、自身は元気にやっていると。この間お花見に行ってきて、その時食べた桜餅が美味しかったからボクにも食べてみてほしいと。和菓子を贈るわけにもいかないからせめて匂いだけでも、だそうだ。
思うところがないわけではない。不自由はしていないし、気に入っている。それでもたまにこうやって自分の顔を見つめてしまうのは、複雑な気持ちを抱えたまま自分の瞳を覗き込んでしまうのは、きっと___
ピンポーン、とチャイムが鳴る。
宅配便かな、何か頼んだっけ…?
ぱたぱたと少し急いで玄関に向かう。
「宅配便です、住所とお名前ご確認お願いしまーす」
ビンゴ、だったみたい。宛名が合っている事を確認してから荷物を受け取り、家の中へ戻る。
配信者という稼業上、住所は特に意識して秘匿するべき、とは事務所からの教育だ。だから今の住所はマネージャー含めた事務所の数名と同箱のライバーくらいなはずけど……。
「………ふふ、ころさんかぁ……」
ダンボールの包みを開けてみれば、中には一枚の紙と丁寧に梱包された小瓶、そしてアロマディフューザーの小箱。
送り状に事務所の住所しか書いていないのにも関わらず送り主がわかったのは、同梱されていた小さな紙が、大好きな同期がボクに何かを贈りつける際に愛用する手紙だったから。
手紙には、「うぉううぉううぉう!お〜がゆ〜っ!!」なんて彼女らしい元気な挨拶から始まる短いメッセージが綴られていた。
ここ1,2年、なかなかリアルで顔を合わせないボクの健康を案じて、自身は元気にやっていると。この間お花見に行ってきて、その時食べた桜餅が美味しかったからボクにも食べてみてほしいと。和菓子を贈るわけにもいかないからせめて匂いだけでも、だそうだ。
31 無名さん
小瓶の正体は精油だった。桜の、精油。
アロマディフューザーなんて洒落たもの、触るのも初めてだなぁ…なんて思いつつ、ネットで調べた通りにセットしてみる。
ふわりと漂う桜の瑞々しい香りに、雨で沈んだ部屋の中も心なしか浮き上がったような気がした。
壁際の椅子に腰掛ける。ちょうど座った時の腕の高さに板が打ち込まれていて、物を置いたり作業できたりする塩梅だ。
ことり、とアロマディフューザーを置いてから、窓の外を見やる。この時期特有の暖かな、柔らかな雨が、庭先に生えた桜の木を濡らしていた。満開というにはまだ早く、されど十分に見応えのある様子を描き出している花弁たちが、雨に抗おうと枝の先にしがみついているのが見える。
「…ちょっとだけ、のんびりしよっかな……」
今日は起きるのも早かったし。配信の予定もないし。板に腕をつき頭を預けて。地面を撫でている雨の音と隣から漂う桜の香りに包まれながら、瞼を閉じる。
___夢を見た。
いや、夢というにはあまりにも鮮明だったしリアルだった……というよりこれは、過去の思い出だった。
それに、夢を見られるほど深い眠りでもなかったような気がする。
何年か前の、…何年も前の、ちょうど今と同じ頃。桜が綺麗に咲いていた。
この時期は雨と同じくらい、日差しも優しくて暖かい。ひらひらと舞い落ちる花びらをぼんやりと眺めながら、そんな穏やかな陽に包まれていた。
「___お〜がゆっ。みてみて〜、花冠〜!」
後ろから愛らしい声がした。ぽす、と頭の上に何かが載せられる。
振り向けば、太陽と同じくらい眩しい笑みを浮かべた親友がいた。ひょいと自分でボクの頭に乗っけた花冠を取り上げて、楽しそうに言葉を紡ぐ。
「これはねぇ、シロツメクサだよシロツメクサ!はっぱがクローバーなの〜!ミオしゃが言ってた〜…!」
アロマディフューザーなんて洒落たもの、触るのも初めてだなぁ…なんて思いつつ、ネットで調べた通りにセットしてみる。
ふわりと漂う桜の瑞々しい香りに、雨で沈んだ部屋の中も心なしか浮き上がったような気がした。
壁際の椅子に腰掛ける。ちょうど座った時の腕の高さに板が打ち込まれていて、物を置いたり作業できたりする塩梅だ。
ことり、とアロマディフューザーを置いてから、窓の外を見やる。この時期特有の暖かな、柔らかな雨が、庭先に生えた桜の木を濡らしていた。満開というにはまだ早く、されど十分に見応えのある様子を描き出している花弁たちが、雨に抗おうと枝の先にしがみついているのが見える。
「…ちょっとだけ、のんびりしよっかな……」
今日は起きるのも早かったし。配信の予定もないし。板に腕をつき頭を預けて。地面を撫でている雨の音と隣から漂う桜の香りに包まれながら、瞼を閉じる。
___夢を見た。
いや、夢というにはあまりにも鮮明だったしリアルだった……というよりこれは、過去の思い出だった。
それに、夢を見られるほど深い眠りでもなかったような気がする。
何年か前の、…何年も前の、ちょうど今と同じ頃。桜が綺麗に咲いていた。
この時期は雨と同じくらい、日差しも優しくて暖かい。ひらひらと舞い落ちる花びらをぼんやりと眺めながら、そんな穏やかな陽に包まれていた。
「___お〜がゆっ。みてみて〜、花冠〜!」
後ろから愛らしい声がした。ぽす、と頭の上に何かが載せられる。
振り向けば、太陽と同じくらい眩しい笑みを浮かべた親友がいた。ひょいと自分でボクの頭に乗っけた花冠を取り上げて、楽しそうに言葉を紡ぐ。
「これはねぇ、シロツメクサだよシロツメクサ!はっぱがクローバーなの〜!ミオしゃが言ってた〜…!」
32 無名さん
心の底から楽しそうに、世の中の悪いものなんて何も知らないと言うように、眩しい眩しい笑顔で笑って。いつも見ているはずなのに、つい見惚れてしまう。
…これじゃ、桜を見にきたのかころさん見にきたのかわかんないなぁ…。
心の中でぼやくように言いながらも、決して悪い気はしない。こんな顔で笑う彼女を、いつまでだって見ていたいとすら思う。
きっと、ころさんには人を惹きつける何かがあるんだろう。ボクもまんまとその魅力に当てられてしまったみたいで、それすらもどこか嬉しいような楽しいような、そんな気がする。
「ころさんころさん、おいで〜…?」
手招きして、ころさんを呼び寄せる。不思議そうに近寄ってきた彼女に向かって手を広げれば、すぐに察したように顔を綻ばせて抱きついてくれた。
ぎゅ、と包み込むように抱きしめながら、彼女の香りを胸いっぱいに吸い込む。
「…桜、綺麗だねぇ…。ずっとこうしていられたらいいのになぁ……」
ぽそ、と思わずそう呟く。胸に感じる彼女の体温はぽかぽかと暖かくて、先ほどまではしゃいでいたからか心臓の鼓動は少し速い。
ひらりと舞い落ちた花びらが鼻の先に落ちて、ふんふんと夢中になっていた彼女が徐に口を開く。
「じゃあ来年もこよっか、こぉねもおがゆと一緒がいいし〜…」
…全く困った親友だ、と思う。
来年も再来年も、ずっとずっと…桜の花が咲き続ける限り。ボクはきっと、君とこの景色を見にこようと。密かにそう誓った。
___そんな長い時間目を閉じていたつもりはないのだが、時計はすでに13時を指していた。
気がつけば雨はすっかり止んでいて、雲の隙間から青空と陽の光が顔を覗かせている。更に遠くの方には、一筋の細い虹が空に彩りを与えていた。
すっかり忘れていた約束。
お互い配信者となり、その道がありがたいことに軌道に乗って、良くも悪くも忙しくなって。思えばもう当分、オフに2人で遊んでいない。
隣に置いたアロマの匂いを嗅ぐ。瑞々しくてどこか懐かしい香り。…だけど、なぜか少し物足りなくて。
スマホを開く。ととっ、と軽快に指を走らせる。
「___もしもし、ころさん?贈り物届いたよ〜、アロマありがとね〜…っ。
……ところでさ、今日この後…時間あったりする〜…?」
…これじゃ、桜を見にきたのかころさん見にきたのかわかんないなぁ…。
心の中でぼやくように言いながらも、決して悪い気はしない。こんな顔で笑う彼女を、いつまでだって見ていたいとすら思う。
きっと、ころさんには人を惹きつける何かがあるんだろう。ボクもまんまとその魅力に当てられてしまったみたいで、それすらもどこか嬉しいような楽しいような、そんな気がする。
「ころさんころさん、おいで〜…?」
手招きして、ころさんを呼び寄せる。不思議そうに近寄ってきた彼女に向かって手を広げれば、すぐに察したように顔を綻ばせて抱きついてくれた。
ぎゅ、と包み込むように抱きしめながら、彼女の香りを胸いっぱいに吸い込む。
「…桜、綺麗だねぇ…。ずっとこうしていられたらいいのになぁ……」
ぽそ、と思わずそう呟く。胸に感じる彼女の体温はぽかぽかと暖かくて、先ほどまではしゃいでいたからか心臓の鼓動は少し速い。
ひらりと舞い落ちた花びらが鼻の先に落ちて、ふんふんと夢中になっていた彼女が徐に口を開く。
「じゃあ来年もこよっか、こぉねもおがゆと一緒がいいし〜…」
…全く困った親友だ、と思う。
来年も再来年も、ずっとずっと…桜の花が咲き続ける限り。ボクはきっと、君とこの景色を見にこようと。密かにそう誓った。
___そんな長い時間目を閉じていたつもりはないのだが、時計はすでに13時を指していた。
気がつけば雨はすっかり止んでいて、雲の隙間から青空と陽の光が顔を覗かせている。更に遠くの方には、一筋の細い虹が空に彩りを与えていた。
すっかり忘れていた約束。
お互い配信者となり、その道がありがたいことに軌道に乗って、良くも悪くも忙しくなって。思えばもう当分、オフに2人で遊んでいない。
隣に置いたアロマの匂いを嗅ぐ。瑞々しくてどこか懐かしい香り。…だけど、なぜか少し物足りなくて。
スマホを開く。ととっ、と軽快に指を走らせる。
「___もしもし、ころさん?贈り物届いたよ〜、アロマありがとね〜…っ。
……ところでさ、今日この後…時間あったりする〜…?」