102号室 信楽 燕

▼過去ログ23
2018/10/28 2:58

■信楽 燕
(お互いの熱を伝えるかのように抱き合っていれば次第に気持ちも落ち着いてきて。すると今まで聞こえていなかったはずの相手の鼓動が耳に触れ、普段であれば緩やかなはずのそれも今は早く鳴り響いており、それは勿論自分も同じ事なのだが今この現状で聴けているのは自分だけなためか微笑み浮かべれば嬉しさからもっと聞いてやろうと身じろいで耳を押し当てて。そして顕になった反対の耳に寄せられ囁かれた強請る言葉に心地良さを感じるも泣き崩れた顔という羞恥から顔は赤くなっていき。しかしせっかく想いの通じ合った相手の要求を突っぱねるのも気が引けて、見られてもいいと決意を固めればゆっくり涙で少し腫れぼったくなった目の周りと赤くなり恥ずかしさを誤魔化そうと眉間に皺が寄った顔を上げて相手に見せ)………こ、これでいいかよ…。
2018/10/28(日)2:58

■水島 環
(前に交わした抱擁とは異なり、胸を占めるのは罪悪感でも鋭く刺し込む痛みでもない。抱き合う事で与え合う体温、愛しい人の匂い、温かで切なさにも似た慕情の心地のよい息苦しさに包まれ、彼から紡がれる声も胸に顔を寄せる仕草の何もかもに今まで感じ得なかった感情が押し寄せて来ては、隠しようのない煩い程に心臓を叩く音が相手に伝わってしまうだろうか。背中に回された手の指の感触まで心地よく、愛しさが込み上げると徐に触れるか、触れないかという距離のなか、相手の耳元に唇を寄せ、未だ見る事の叶わない相手の顔を上げる様に強請り)俺の方こそ、よろしく。…先輩に嫌われないよう、俺も精進します。……先輩。そろそろ顔見せて。
2018/10/28(日)2:43

■信楽 燕
(溢れる涙を手で拭うも治まる様子はなく、それでもこれ以上想いの通じあった相手に情けない姿を見せてはいけないと無理にでも止めようとしていれば不意に包まれた感触に目を見開いて。あの時、想いを打ち明けた時とは違い、触れ合って感じるのは苦しさよりも胸を満たす暖かな幸福感。髪に触れ撫でる手からも、慰めるように感じたやわらかな唇の感触からも暖かさがじわりじわりと浸透するようで。抱き締めてくれた驚きから引っ込んだと思われた涙も再確認するように囁かれた言葉にまたジワリと滲んでくれば申し訳ないと思いつつも抱き締めてくれる相手の胸元に顔を押し付け、あの時叶わなかったその背に手を回して緩く力を込めて自分からも抱き締めようか)……先に俺を惚れさせたのはおたくだばぁーか。…………俺の方こそ、ありがとう…受け入れてくれて…好きを知ってくれて…好きになってくれて…。悪態ばっかな俺だけどよ…もうおたくを離してなんてやれねぇ…よろしく、頼むわ。
2018/10/28(日)2:15

■水島 環
(傷付けて、苦しめておきながら止めず降り注いだ言葉の慈雨。ふざけるなと馬鹿にするなと例え罵られたとしても良いとさえ思っていた相手の反応は少しばかり予想を外れ、彼から絞り出されたのは同じ叱る声であっても意味も響きも異なるもの。耐え切れず苦しさから大粒の涙を溢す相手に対し、咄嗟に声を返せずにその姿に時を止める事数秒。涙で肩を震わせる相手の傍に腰を浮かせて立ち上がり、そっと距離を詰めては安易に触れていいものか躊躇した一弾指。されど伸ばした両手はもう既に相手の許可を待たずに肩を包んで胸に引き寄せており。止めどなく零れ落ちる涙を止める術がそれ以外に浮かばずに、隻手で柔い彼の黒髪を愛猫に施すように似て繰り返し優しく撫で梳いては丸みを帯びた旋毛に口づけを落とし、叱られても変わりようのない感情を再確認する様に囁き)…惚れさせたのは先輩だから。こんな風に人は変わるんだって、妙に他人事みたいに実感してる。……好きになってくれてありがとう。好きだって気持ち、教えてくれて。…先輩、好きだよ。
2018/10/28(日)1:56

■信楽 燕
(愛犬に促され辿り着いた想い人の隣。嫌なわけはなくむしろより近くなった相手の声と言葉に苦しい程に胸が締め付けられて。耐えるようにあの時のように胸元を片手で、自分の気持ち事抑えるように握るもこちらを見つめ、告げられた相手の想い。それは自分が1番、何よりも欲しい言葉であって。その言葉は欲張ってはならない、期待してはならないと自制していたはずの気持ちの枷をいとも簡単に外してしまい溢れそうになる気持ちを言葉にできずに口は緩く開閉を繰り返すばかりで。出せぬ言葉の代わりのようにポロリと目から雫が落ちればそれを隠そうと俯いて、しかし俯いた事により重力に従って涙はポロポロと止まらぬ事を知らぬように溢れては濡らしていき、そして漸く口から絞り出すように、苦しげに掠れ鼻に掛かった言葉を漏らすだろう)………ば…っかやろー…1番、ほ、欲しかった言葉…簡単にっ、言いやがって…!ぐっ…ひっぅ………くそっ…こんな時に俺、格好悪ぃなぁ…!
2018/10/28(日)1:23

■水島 環
(柴犬がケーキを食べる事を中断してまで飼い主の身を案ずる、空気が変わった事を俊敏に察する聡く愛情深い様子に自分までも助けて貰っている様。その所作を見届け、困惑を身に纏いながらも促す手に従って隣に腰を下ろした相手の方へ身体を傾け、彼の暴露という告白をきっかけに魔法にかけられたかのように不確かに揺れていた淡い恋心がいつの間にか自分自身でも驚く程のスピードで色鮮やかに明確に初恋という形を作り上げていく感覚に、動揺を抱かぬはずもなく。初めての感覚に全てに於いて確信が持てなかった名前の付けられなかった想いの正体がそれだと気付かされてしまえば、逃げる選択肢は最早なし。あっという間に姿を変えていった心変わりを例え相手が罵倒しようと全てを受け止める覚悟を抱いて、黒い揺れる眼を見据えて想いを告げ)…俺が好きを知った時、先輩はそれを知りたいって言ってくれたね。先輩がどう思ったとしても、どう言ったとしても構わない。俺は、先輩が好き。――…あなたのことが好きです。
2018/10/28(日)0:49


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